趣味の迷宮 〜LABYRINTHVS AD PARNASSVM〜

作者Tiberius Felixの迷宮的な趣味に関する雑記帳。 主に音楽、映画、読書、語学、グルメなどの感想・論評を中心に、興味の赴くまま無秩序に迷宮的に書き綴っていくつもりです。

ボジョレ・ヌーヴォ

先日の解禁日に、地元で軽く一杯飲んできた。

今年の風味は、割合渋みがしっかりしていて、なかなか好みの味わいであった。

……とはいえ、ボジョレ・ヌーヴォは毎年「最高の出来」とされているような気がする(苦笑)

モッツァレッラ・ブッファラは火曜に食え??

 無性にモッツァレッラ・ブッファラが食べたくなった。

 ナポリで食べるモッツァレッラ・ブッファラの感動的なうまさはその鮮度ゆえであるので、どうしても日本で空輸物を食べると味が落ちていることが多い。しかし、消毒済みの牛乳のモッツァレッラが少々味気なく感じるときには、多少へたっていてもあの豊かな国が恋しくなってしまうのである。

 そんなわけで今夜はカプレーゼを作ったのだが、今日買ったモッツァレッラ・ブッファラは、なかなかどうして鮮度がよく、ナポリの味とはいかないまでも、ミラノで食べる程度には美味しい。

 おそらく、日本時間では月曜の夕方に中る月曜の朝に作ったモッツァレッラが、空輸されて日本に届き、店頭に並ぶのが火曜の夕方ごろなのだろう。だとすれば、日本で一番美味しいモッツァレッラ・ブッファラが食べられるのは火曜なのかもしれない。

 「木曜のニョッキ、金曜のタラ」のように、日本では「火曜のカプレーゼ」と言うのがいいのかもしれない。

薔薇の名前に乾杯

"What's in a name? That which we call a rose
By anyother word would smell as sweet."

(名前が何?私たちが薔薇と呼ぶものを
ほかの名前で呼んでも、同じように甘く香るでしょうに)

-W.Shakespeare "Romeo and Juliet"


先日散歩中に立ち寄った公園に、薔薇園があった。

あいにく手入れ中で、茎しか残っていなかったのだが、とてつもなく印象深い名前が表示されていたので、思わす写真に撮ってしまった。

091011_1508~01

……きっとこの薔薇の作者は、イタリア語で乾杯と言いたかったの違いない、と解釈してあげよう。
しかし、カタカナでこう堂々と大書されていると、ついつい吹き出してしまう(苦笑)

薔薇の名前に乾杯!!

エラール1849年による「英雄ポロネーズ」

 ポーランドが生んだ音楽家の白眉と言えば、フレデリック・ショパンであろう。

 1810年生まれのショパンは来年で生誕200周年であるが、その生誕200周年の完結を目指して、ポーランド政府が運営するショパン音楽財団がオリジナル楽器によるショパン作品の全曲録音プロジェクトに取り組んでいる。

 この素晴らしいプロジェクトも先日11枚目が世に出たのだが、満を持して登場した「英雄ポロネーズ」が実によかった。

 ヤヌシュ・オレイニチャック(フランス映画「ソフィー・マルソーの愛人日記」でショパン本人役で出演していたこともある)がエラールの1849年を弾いた録音であるが、エラールの木質の響きが、英雄ポロネーズの華やかなメロディと大変相性が良く、実に味わい深い。

 演奏解釈も、けれん味を利かせて、間の取り方、ルバートのかけ方が実に巧妙で、ダイナミックなフォルテの続くこの作品の中に時折繊細なタッチを滑り込ませ、実に表情豊かで、聴きごたえがある。横綱相撲とでも言うべき王道の演奏であろう。

 最初に手に入れた英雄ポロネーズのオリジナル楽器による録音は、ジョン・コーリが1848年のブロードウッドを演奏したものであったが、ブロードウッドは少々音が固く、彼一流の猛スピードのど迫力を味わうにはうってつけではあっても、曲そのものの地味は少々薄らいでいなくもなく感じたのだが、今回好対照をなす聴き比べができるようになったのが実にすばらしいことだと思う。

西洋美術館の古代ローマ展

 上野の国立西洋美術館で開催中の、古代ローマ展に行ってきた。
 ポンペイ・エルコラーノ出土のナポリ考古学博物館の収蔵品を中心に、東大の発掘隊が発見したアウグストゥス帝の別荘の遺跡から出土した彫刻などを加えた展示である。

 圧巻は何と言っても、ポンペイの「黄金の腕環の家」のモザイク・フレスコ画と、その復元映像である。
 ポンペイの遺跡にあった壁画やモザイクの大半は、引きはがされて博物館に収められているため、in situ(その場で)で観ることができず、現場は現場、モザイクは博物館、と別個に鑑賞するしかないので、現場を訪ねてもコンクリートの塊しか目に入らず、博物館では切り離された美術品として鑑賞するしかない。

 もちろん、美術品としても大変素晴らしいものなので、それだけでも十分に楽しめるのだが、今回はCGで現場の再現映像が放映されており、これが非常に素晴らしかった。

 あんなすばらしい食堂で料理とワインに舌鼓を打ったら、どんなにか素晴らしいことだろう。
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