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趣味の迷宮 ~LABYRINTHVS AD PARNASSVM~

作者Tiberius Felixの迷宮的な趣味に関する雑記帳。 主に音楽、映画、読書、語学、グルメなどの感想・論評を中心に、興味の赴くまま無秩序に迷宮的に書き綴っていくつもりです。

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救世主の涙

 夕方、天候悪化リスクを抱えながらも桜木町方面への散歩を楽しんでいたら、ふととある酒店に『決算特別セール』と書いてあるのを見かけ、入ってみた。

 すると、特売コーナーにナポリの代表的ヴィーノ・ターヴォラ(テーブルワイン)、ラクリマクリスティが売られているのを見つけた。実は私はこの有名な赤ワインをまだ味わったことがなかったので、この機会に一本買って味わってみることにした。

 ラクリマクリスティというのは私の大好きなラテン語で、ラクリマlacryma は『涙』を意味する女性名詞lacrymaの単数主格、クリスティChristiは『救世主(キリスト)』を意味するChristusの単数属格、『救世主の涙』と言う意味になる。

 その酒店に書かれていた名前の由来に関するPopが振るっていた。ナポリがあまりにもキリストのの教えに反する悪徳の限りを尽くしているのを天上で見ていたキリストが、悲しみのあまり涙を流し、その涙が零れ落ちたところにぶどうの木が生え、そのぶどうで作ったら美味しいワインができた、と言うのである。これが旧約聖書だったら神の怒りの雷でも落ちているところだろうが、そこは愛の宗教キリスト教、天罰ではなく美味しいワインを下されるとはまた、なんともありがたい宗教ではないか。まあ、ワインはミサの儀式によりキリストが罪深い人間を救うために自らいけにえとなって流した血になる、というのがキリスト教の考え方なので、美味しいワインで悪徳におぼれる信者を救う、というのはある意味教義に合致しているのかもしれない。

 お味のほうは、涙だけあってかなり塩味が利いており、などということは決してなく、なかなかに渋みと酸味のバランスが良いしっかりした味わいである。総じてイタリアワインは低価格でも美味しいものが多いようであるが、これも安価でありながら大変美味しく楽しめるワインだと思う。買いだめしておいたパルミジャーノ・レッジャーノとの相性もなかなかであった。
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