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趣味の迷宮 ~LABYRINTHVS AD PARNASSVM~

作者Tiberius Felixの迷宮的な趣味に関する雑記帳。 主に音楽、映画、読書、語学、グルメなどの感想・論評を中心に、興味の赴くまま無秩序に迷宮的に書き綴っていくつもりです。

プラド美術館展

 Miles的・・・さんのリクエストに応えるため、昨日は急遽シェイクスピアについて書いたのだが、実は昨日は別に書こうと思っていた記事があった。

 東京都美術館で開催中の、プラド美術館展である。

 駅に張り出されていた告知ポスターに『ヴィーナスとオルガン弾き』をぶつけてきた広報担当者の心意気に感心した私は(表象学的に、オルガンが意味しているのはオルガン弾きの目線の先にあるものなのだ)、これはぜひとも行かねばならぬと思い、ダヴィンチコードの影響で最近西洋美術に興味を持ち始めたと言う友人を誘って行って来た。

 まず、いつか本物を見てみたいと思っていたエル・グレコの作品が見れたのが嬉しい。エル・グレコと言えば独特の筆遣いと青等の寒色の色彩感覚が語られるのだが、こうしたディテールは、特に筆遣いについては写真ではなかなか感じ取るのが難しく、かねて本物を鑑賞したいものだと思っていたのだが、今回ようやく本物を目にして、なるほど確かに筆遣いと色彩感覚が他にはない唯一のセンスを持ったものだ、と納得することができた。

 さらには歴代スペイン・ハプスブルク家の皇族の肖像画を眺めて、マリ・アントワネットが生まれる200年近く前のハプスブルクの姫君の顔がマリ・アントワネットにそっくりだったり、有名なハプスブルク家の突き出た顎が代々受け継がれ続けているのを見たりしてDNAと言うもののすごさを実感したり、ブルボン朝に変わってからの画風が手のひらを返すようなフレンチロココ調に大転換していたり、私の大好きなコローの風景画を先取りしたような美しい夕暮れの風景画にであったり、有名な作品は一切来ていないもののゴヤの作品を見てその個性の強烈さを実感したり、なかなかに充実した展覧会であった。

 その後友人とともに銀座に移動し、スペイン料理を味わったのだが、スペイン絵画の余韻をスペインワインとスペイン料理で膨らませ、スペインらしい濃厚な一日であった。
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