趣味の迷宮 ~LABYRINTHVS AD PARNASSVM~

作者Tiberius Felixの迷宮的な趣味に関する雑記帳。 主に音楽、映画、読書、語学、グルメなどの感想・論評を中心に、興味の赴くまま無秩序に迷宮的に書き綴っていくつもりです。

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Organic Organ

友人のK.T.さんに、お勧めのオルガン音楽についてきかれたので、この場を借りて書かせていただこうと思う。

パイプオルガンの最大の魅力といえば、サウンド的な圧倒的迫力である。
この魅力を最大限に生かすような音楽といえば、やはり北ドイツプロテスタント圏のバロック音楽が一番だ。
代表格はやはりJ.S.バッハに尽きるだろう。
ショックなことが起こったときの効果音的使用で有名な『トッカータとフーガ』(あの'チャラリ~、チャラリラリ~ラ~'ですよ)がゴシック的なおどろおどろしさの迫力という点ではダントツであるし、私にとってオルガン音楽史上の最高傑作と思われる『パッサカリアとフーガ』にいたっては、その圧倒的な迫力は一種神聖不可侵的な荘厳さにあふれている。

しかし、パイプオルガンというのは迫力一辺倒の楽器ではない。
とても同じ楽器とは思えないような、暖かさと柔らか味にあふれた、優しい音色でやさしい音楽をつむぎだすことも出来る。
Organは、語源からもわかるとおりにまさにorganic(有機的)な、底知れぬ表現力を持った楽器なのだ。

バッハで言えば、『目覚めよと我らに呼ばわる物見らの声』が、まさにこのような、やわらかく暖かく優しい音楽である。

しかし、このような音楽は、プロテスタントの音楽よりも、カトリックの音楽のほうが得意なように思われる。

たとえばフランス・バロックの巨匠、フランソワ・クープランの『教区のためのオルガンミサ』『修道院のためのオルガンミサ』などは、これぞカトリック系宗教音楽、という感じの楽観的で天国的な世界であるし、また、イタリアのフレスコバルディの『フィオリ・ムジカーリ』『トッカータ』なども、イタリアの明るい歌にあふれたとても味わい深い作品である。

それぞれの曲について私の好きな演奏は以下の通りである。
演奏家名、()内にレーベル名、という順番で記載してある。

『トッカータとフーガ』『パッサカリアとフーガ』『目覚めよと我らに呼ばわる物見らの声』→トン・コープマン(アルヒーフ)
……変幻自在、縦横無尽、インスピレーションあふれる大変面白い演奏である。

『教区のためのオルガンミサ』『修道院のためのオルガンミサ』→マリ・クレール・アラン(エラート)
……音楽の本質を捉えた表現力豊かな演奏である。

『フィオリ・ムジカーリ』『トッカータ』→トン・コープマン(エラート)
……歌心豊かな、大変幸福感にあふれた演奏である。

残念ながら最後の『フィオリ・ムジカーリ』『トッカータ』のCDはどうやら現在入手困難のようである。
しかし、中古ででも見かけたときにはぜひ買う価値のあるCDだと私は思う。
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  • 2013/04/18(木) 15:16:55 |
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