趣味の迷宮 ~LABYRINTHVS AD PARNASSVM~

作者Tiberius Felixの迷宮的な趣味に関する雑記帳。 主に音楽、映画、読書、語学、グルメなどの感想・論評を中心に、興味の赴くまま無秩序に迷宮的に書き綴っていくつもりです。

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続・パリ欲張り強行軍~迷宮的旅行記(2)

 昼食を終えた私は、徒歩南下し、マドレーヌ教会を経てアレクサンデル橋を渡り、セーヌ左岸のアンヴァリッドへと向かう。ところがこのときのパリは、ちょうど記録的な猛暑の名残が残る炎天下で、湿度こそなくからりと快適なものの一歩歩くごとに水分が失われていくのが実感できるほどで、のどの渇きに耐えかねて途中に見かけたサラ・ダ・テに立ち寄ってみた。

 メニューを開くとそこには ”oolon the ”と言う文字が見える。おお、ウーロン茶ではないか!パリでウーロン茶をすするのも一興と注文してみると、何と当然のごとくミルクと砂糖が一緒に出てきたのが印象的だった。せっかくパリまで来たのだから、と勇気を出して、ウーロン茶に砂糖とミルクを投入し、一口すすると……予想通り、ものすごく変な味になっていた(苦笑)。

 ミルク入りウーロン茶よりは一緒に出てきた水でのどを潤した後(笑)、再び歩いてアンヴァリッドに到着する。ここには有名なナポレオン一世の棺が納められていて、世界史資料集で有名なあの写真の通りの棺を目にして興奮したのもつかの間、ふとその近くの一角に、「ナポレオン2世」と刻まれた墓標があるのに気がついた。

 フランス皇帝はナポレオン一世と三世で、二世は一体どこへ言ってしまったのだろうと思っていたのだが、意外や意外、こんなところに葬られていたのである。墓標にはローマ王、と刻まれており、フランス革命以後リソルジメントに至るローマの政治状況を思うとこの人も相当苦労したんだろうなあ、と妙な同情を覚えたものだった。

 アンヴァリッドを出ると、今度は一路エッフェル塔へと向かう。少し歩くと目の前にエッフェル塔がどーんとそびえているのが見え、一見するとすぐ近くのように見えるのだが、これが遠近法の魔術で、周りに何もないまっすぐな道が続いているため距離感を錯覚しているだけで、歩けども歩けども目の前に見えるエッフェル塔には一向にたどり着かないのである。見た目には十分も歩けばつきそうなエッフェル塔にたどり着いたとき、優に30分近くは歩いたような気がする。

 エッフェル塔のエレベーターは第一次大戦以前からずっと動いていると言う代物で、私が乗ったのはちょうどそのすぐ前に起こった火災の修理が終わったばかりと言う一種の絶叫マシンのような状態だったのだが(苦笑)、動きは滑らかで、特にトラブルもなく上って降りた。

 エッフェル塔を後にした私は地下鉄に乗り、今度は凱旋門へと向かう。凱旋門は片側5車線の幹線道路が交差するロータリーの真ん中にあるため、地上から徒歩で近づくことはできず、地下鉄の駅を通って地下の出入り口から入るのだが、巨大な凱旋門の前面にびっしりと施された精密な彫刻が大変素晴らしく、印象的であった。

 その後はいつも何か素敵なことがあなたを待っているという(古いか)シャンゼリゼ通りをぶらぶらと散策し、8時を回ってようやく夕空が赤く染まりだしたところで空港行きの高速バスに乗り込み、空港近くのホテルに戻って夕食をとった。

 夕食には、白ワインのハーフボトルに有名なフレンチオニオンスープと魚のグリル、デザートに果物スープを注文した。しかし、朝の四時から優に14時間以上もぐるぐると歩き回ってくたくたの体に白ワインが回りに回り、おそらくたまねぎ丸2玉にチーズ200グラムは使っているであろうオニオンスープの量の多さ―それはラーメン二郎三田本店の目を疑うような大盛りどんぶりを彷彿とさせた(笑)―を何とか平らげたところでかなりおなか一杯になってしまい、オリーヴオイルの香りの利いたハーブ風味の白身魚の味は残念ながらあまりはっきり覚えていない(苦笑)。

 食事を終えて部屋に戻り、念のために持ってきた消化剤を飲んで目覚まし時計のセットと歯磨きをどうにかこなした後は、白ワインのおかげでいつ寝入ったのかも気づかないほど熟睡することができた。

 翌朝、ホテルをチェックアウトし、一路ローマへと向かった。(続く)
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コメント

ドイツ占領下の巴里

 パリがナチスドイツに占領された際、都合良くエッフェル塔の昇降機が故障して、ヒトラーは昇れなかったそうな。戦争が終わると、自然と昇降機も元通りに直ったという、フランスらしいエピソードを聞いたことがあります。

  • 2006/05/22(月) 12:06:50 |
  • URL |
  • gramophon #mQop/nM.
  • [ 編集]

>gramophonさん

 本当にフランスらしいエピソードですね。
 エッフェル塔のエレベータのオペレーターの人が、なにやら複雑なパネル操作をガチャガチャとやっていたのが印象的でした。もしかしたらマニュアルギアチェンジしていたのかも?!

  • 2006/05/22(月) 23:02:14 |
  • URL |
  • Tiberius Felix #-
  • [ 編集]

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