趣味の迷宮 ~LABYRINTHVS AD PARNASSVM~

作者Tiberius Felixの迷宮的な趣味に関する雑記帳。 主に音楽、映画、読書、語学、グルメなどの感想・論評を中心に、興味の赴くまま無秩序に迷宮的に書き綴っていくつもりです。

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最終日~迷宮的旅行記(12)

いよいよ旅行最終日である。

 午前中、ルーヴルの見残しを見て、パレ・ロワイヤルを見、リュクサンブール公園を散歩した。

 パレ・ロワイヤルは革命の時代に大いににぎわっていたそうだが、平日の昼と言うこともあってか人もまばらで、往時の賑わいを創造することは難しかった。
 とはいえ、こぎれいに手入れされた庭園はなかなかに居心地が良かった。

 リュクサンブールはかなり広い公園で、木々の枝ぶりも美しく、散歩するには大変に良い公園であった。

 リュクサンブールを後にした私は有名なカフェ・デュ・マゴでクロックムッシュの昼食を済ませ、シテ島の地球の歩き方お勧めのアイスクリーム店でヴァニラとショコラのアイスクリームを味わい、オルセー美術館に移動する。

 19世紀以降の絵画に特化したこの美術館の目玉はなんと言っても印象派の巨匠たちの作品ではあるのだが、実は私のお目当ては印象派のさきがけとされるコローの風景画だった。
 私の出身大学は世界史でやたらに文化史ばかり出題する傾向があったため、高校三年の夏休みには文化史の詰め込みに粉骨砕身していたのだが、そのとき世界史資料集に載せられていた『イタリアの思い出』と言う絵画の息を呑むような夕暮れの情景に強い感銘を受け―あくまでも『資料集』であったので、三センチ司法の非常に小さな縮小写真だったのだが―私の記憶にこのコローと言う画家の名前が永遠に刻まれたのだった。

 生で見るコローのタブローは、色使いの繊細さのすべてを味わうことができ、夢のように美しいこの画家の作品を―もちろん『イタリアの思い出』を含めて―たっぷりと堪能することができ、感激の至りであった。

 そのほか印象に残ったのは、以前TV東京の『美の巨人たち』で見て以来何となく印象が強かったルノワールの『都会のダンス』『田舎のダンス』の一対の絵画だった。
 モデルがそれぞれ『魅力的だけど、手の届かない存在』と、『自分が本当に親しく愛情を抱ける存在』であるためか、『都会のダンス』のほうには美しいがどこか拒絶されるような印象がただより、逆に『田舎のダンス』にはモデルに対する屈託ない愛情が前面に表現された雰囲気が漂う。

 そのほか、日本ではおそらく公開できそうもない、クールベの強烈な作品『世界の起源』(あるいは美術史上最も凄まじい作品かもしれない)のすさまじい構図に圧倒されたのが忘れられない。残念ながら上品とは言いかねる作品のため、詳細をここにあえて書く勇気を持てないのだが。

 オルセーを見終えたところでいよいよパリを離れるときが来た。お土産に買った免税のワインを持って、いよいよ日本に帰国である。

 初めてのヨーロッパ旅行は、この上なく充実したものであった。
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コメント

『世界の起源』

たしか、“画壇の反逆児”ことギュスターヴ・クールベの作品では?
いくら写実主義とはいえ、21世紀でもあれはギリギリでアウトだと思いますね(笑)。
芸術万歳。

  • 2006/06/06(火) 13:55:05 |
  • URL |
  • Miles的・・・ #-
  • [ 編集]

そうでした!
勘違いしていたようです。
記事のほうは修正しておきました。

  • 2006/06/06(火) 20:43:18 |
  • URL |
  • Tiberius Felix #-
  • [ 編集]

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