趣味の迷宮 ~LABYRINTHVS AD PARNASSVM~

作者Tiberius Felixの迷宮的な趣味に関する雑記帳。 主に音楽、映画、読書、語学、グルメなどの感想・論評を中心に、興味の赴くまま無秩序に迷宮的に書き綴っていくつもりです。

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寝ずの番

 私の先祖は庄屋で大地主だったらしいのだが、幕末の頃、直系が絶え、女系の親戚筋から旗本の次男坊を養子にもらって家を継がせたそうである。
 で、この養子殿が大変な放蕩者で(笑)、父祖伝来の広大な土地を片っ端から売り払い、綺麗さっぱり柳橋の贔屓の芸者に貢いだのだそうである。
 この愛すべきご先祖様をそこまでハマらせたお座敷という世界がいかなるものか―その知られざる世界の空気を垣間見せてくれる映画を先週見ることが出来た。

 それこそが表題の、『寝ずの番』という映画である。

 この映画は、上方落語の大御所、その一番弟子、大御所の未亡人、という三人の通夜の席で繰り広げられる、噺家の世界特有のお通夜のドンチャン騒ぎを描いたものである。

 やはり日本の伝統文化を体現する噺家という人々は、これまた日本の伝統文化の華たるお座敷の世界にも通じているようで、お座敷芸の世界を垣間見せてくれる描写がちりばめられれている。

 圧巻は何といっても、元芸者の師匠の未亡人のお通夜で行われるエロ都都逸の歌合戦である。
 現役時代の未亡人を師匠と奪い合ったという元鉄工所の社長(この日とは現役時代の未亡人に入れあげたせいで鉄工所をつぶしてしまったのだという。うちのご先祖みたいだ;笑)が現れ、『弔いのために姐さんに教えてもらった歌を歌いたい』といってこの上なくストレートなエロ都都逸を三味線片手に歌いあげる。負けてはなら時と思ったのか、通夜に参列した噺家たちが、歌合戦を元社長に挑む。これまた、この上なくストレートなエロ都都逸である。
 ここからは怒涛の勢いでエロ都都逸の歌合戦が繰り広げられ、最後には全員で露骨な下ネタ替え歌の大合唱で幕切れである。

 いやぁ、伝統の日本文化は偉大ですなぁ。

 我が愛すべきご先祖様の心境が、少しは判るように慣れたのかもしれない。
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