趣味の迷宮 ~LABYRINTHVS AD PARNASSVM~

作者Tiberius Felixの迷宮的な趣味に関する雑記帳。 主に音楽、映画、読書、語学、グルメなどの感想・論評を中心に、興味の赴くまま無秩序に迷宮的に書き綴っていくつもりです。

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カンターレ、マンジャーレ@ボローニャ~迷宮的旅行記第二章(5)

 翌日私は比較的ゆっくりと目を覚まし、午前中は再度ヴェネツィアを散策して、ボローニャに移動した。

 ボローニャの目的は、何といってもオペラ鑑賞である。
 ヨーロッパ諸国にはさまざまなオペラが根付いていても、やはりオペラの真髄はイタリアオペラ、何よりもその歌の魅力こそが王道、と私は思うのだが、ついに本場中の本場、イタリアで、イタリアオペラを見る機会が来たわけである。

 この日はたまたま日曜で、ボローニャ歌劇場の昼公演で『アンドレア・シェニエ』がかかる日であった。主演はアルミリアートである。

 ボローニャに列車が到着すると、早速私は荷物を駅の預かり所にあずけ、劇場へと向かった。時間に余裕があったので、遠回りをしてローマ時代の凱旋門の遺跡に立ち寄り、有名なポルティコの続く大通りを抜け、有名な2本の塔を下から眺めて軽く市内観光をしながら進む。

 学園都市らしい、ちょっと知的な雰囲気と、若者の多さゆえに町にあふれる活気ーそう、ヴェネツィアになかった唯一のものであるーを肌で感じながら、劇場に到着する。

 ボローニャ歌劇場は馬蹄形劇場で、私の席は左側の真ん中あたりのバルコニーであった。
 
 ピットに指揮者が現れ、序曲が始まる。
 鮮やかで軽やかなイタリアの音だ。次々に歌われるアリアも大変豊かに響き、たまらない。

 特に印象的だったのが、主役アルミリアートの持つ『華』である。彼が歌い始めると、もうその場の空気を一人でさらっていってしまうかのように、実に引力のある人である。もちろん、声の良さ、歌のよさはいうまでもないのだが、それ以上に、スター性というか、オーラのようなものが強烈に放たれていたのである。

 オペラをたっぷり堪能して劇場を後にすると、すっかり日もくれていた。

 次はボローニャ第二の目的、本場のボロネーゼ(ミートソース)を味わうことだ。最もボロネーゼという呼び方はボローニャ意外での名称で、地元ではラグーと呼ぶのだが。

 地球の歩き方に紹介されていた店はことごとく日曜休業だったので、駅の反対側にあるホテルへ向かう道すがら、開いてる店に適当に入ればいいや、と考えながら歩いていたのだが、一行に開いている店がない。ただでさえ夜の早いイタリアで、しかも日曜ともなると、ここまで徹底的に店が開いてないのか、と驚きながら駅を超え、ホテルに向かう住宅街の中の道を進んでいると、ようやく一軒開いている店を見つけることが出来た。

 アンティパストは省略して、まずはタリアテッレ・コン・ラグーを注文する。本場の味に感激だ。ひき肉の粒が日本で出てくるミートソースの何倍もあり、その一粒一粒の味の力強さがまた違う。一粒一粒に肉本来の豊かなコクが凝縮されているかのようなパワーがあふれているのだ。この力強いソースを、幅広の平打ちパスタであるタリアテッレがしっかりと絡み合い、アル・デンテの食感に包み込んでくれるのである。地元の微発泡性赤ワイン、ランブルスコとの相性がこれまた良い。

 セコンドには牛肉の煮込み料理を注文する。これまたランブルスコとの相性が良く、美味である。コントルニに頼んだインサラータ・ヴェルデには、お好みで振り掛けるバルサミコとオリーヴオイル、塩コショウが出てきて、自分で味を調整する。kのとき私はバルサミコの香りに魅了され、以来日本でも自宅で野菜を食べるときは、市販のドレッシングは使わずに(一番安いやつをだが)バルサミコにオリーヴオイルで通している。

 日程の関係でボローニャ滞在はこの半日だけであったのだが、それでも私は十分にボローニャを味わうことが出来たと思う。
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