趣味の迷宮 ~LABYRINTHVS AD PARNASSVM~

作者Tiberius Felixの迷宮的な趣味に関する雑記帳。 主に音楽、映画、読書、語学、グルメなどの感想・論評を中心に、興味の赴くまま無秩序に迷宮的に書き綴っていくつもりです。

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”民衆扇動家”~モーツァルトフォルテピアノ協奏曲全曲ヴュー(11)

 第13番ハ長調、K.415.

 大変勇壮な曲調にあふれた、非常に元気のよい作品である。
 レヴィンのCDの解説にいたっては『民衆扇動家的性格』の作品、とまで言ってしまっている。

 確かに、トランペットにティンパニを伴い、いかにも勇ましい、国威発揚とでもいった雰囲気のメロディからは確かに民衆扇動家的な印象を受ける。

 しかし、ただそれだけの作品ではない。

 第二楽章ではゆったりした息遣いでリラックスしたメロディをたっぷりと歌わせてくれるし、第三楽章では冗談めかした表情で高度なロンドを経験させてくれる。

 ソフロニツキの演奏はこの作品としてはかなりゆったりしたテンポをとり、一音一音をじっくりと噛みしめて味わうかのような演奏である。基本に忠実なので、モダン楽器愛好家にも聞き入れてもらえるかもしれない。

 同曲異演は。全部で五種類ある。ビルソン、ガーディナー、インマゼール、ニコルソン、バーネット(室内楽編曲版)である。

 このうち、この曲らしい豪快さで一段ぬきんでているのがインマゼールである。オーケストラのコントロールの深み、フォルテピアノのダイナミクス、どれを取ってもすばらしい。

 オケのドライヴ感ではビルソンとニコルソンも悪くない。それぞれガーディナー指揮イングリッシュバロックソロイスツ、クレーマー指揮カペラコロニエンシスなのだが、スピード感あふれる伴奏が民衆扇動家的感覚を書き立てる。もちろん、フォルテピアノも負けず劣らずドライヴ感に不足はない。

 レヴィンの演奏は他の演奏とは少々趣が異なる。
 この人らしく、ファンタジアあふれるアドリヴ感覚と知的な雰囲気がバランスよく感じていて、扇動というよりも説得といった感じの演奏だ。
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