趣味の迷宮 ~LABYRINTHVS AD PARNASSVM~

作者Tiberius Felixの迷宮的な趣味に関する雑記帳。 主に音楽、映画、読書、語学、グルメなどの感想・論評を中心に、興味の赴くまま無秩序に迷宮的に書き綴っていくつもりです。

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微笑むアマデウス~モーツァルトフォルテピアノ協奏曲全曲レヴュー(14)

 第16番二長調、K.451。
 
 二長調というのは絢爛豪華できらめくような輝きを演出する長であるとされており、この作品も二長調のゴージャスな響きがたっぷり用意されている。

 その一方でメロディは、いい感じに肩の力が抜けているというか、人気者としての地位を確立した余裕とでも言うべき雰囲気が感じられる。鍵盤を縦横無尽に駆け巡るアクロバティックなソロも折に触れて用意されているが、それ以上に微笑みかけるかのような親密でゆったりしたフレーズが印象に残る。昔、NHKのBSで放送していたタモリのジャズスタジオという番組で、エロール・ガーナーというピアニストの演奏の映像を見たが、演奏に興が乗ってくるにつれて彼は顔を聴衆に向け、にこやかに微笑んで見せるのだった。ちょうどその微笑むガーナーのように、きっとアマデウスもこの曲を引きながら顔を聴衆のほうに向けて微笑んでいたのではないか、そんな想像を掻き立てられる作品である。

 ソフロニツキの演奏はヴィヴィッドな二長調の輝きをたっぷりときらめかせ、色鮮やかな演奏である。

 同曲異演はビルソン、インマゼール、レヴィンの三種類しかない。

 ビルソンとインマゼールは似た傾向の演奏で、二人ともゆったりとしたテンポでリラックスした演奏を聞かせてくれる。
 これに対してレヴィンは非常に早いテンポで勢いよく突っ走る。こうなると微笑むというよりも見得を切るかのような不敵な笑みという感じもしてくるのが面白い。
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