趣味の迷宮 ~LABYRINTHVS AD PARNASSVM~

作者Tiberius Felixの迷宮的な趣味に関する雑記帳。 主に音楽、映画、読書、語学、グルメなどの感想・論評を中心に、興味の赴くまま無秩序に迷宮的に書き綴っていくつもりです。

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祝祭音楽~モーツァルトフォルテピアノ協奏曲全曲レヴュー(24)

 第26番「戴冠式」二長調、K.537。

 レオポルド二世の神聖ローマ帝国皇帝戴冠式の祝典で演奏されたという、二長調らしい祝祭的な作品である。
 大変流麗で微笑に満ちたメロディが心地よく流れる、非常にとっつきやすい作品である。新皇帝戴冠式の祝祭、というTPOにあわせたものであろうか。

 ソフロニツキの演奏は、速めのテンポとヴィヴィッドな音色で聴くものを大いに楽しませてくれる。第一楽章ではサーヴィス精神たっぷりに微笑むようなカンタービレを利かせ、第二楽章ではゆったりした息遣いでリラックスした語りを繰り広げる。第三楽章ではかなり速いテンポで見得を切るかのようなヴィルトゥオジティを披露する。祝祭的なこの作品の性格を忠実に表現しているといえるだろう。

 同曲異演は4種類。ビルソン、インマゼール、レヴィン(久々の登場だ)、デムスの四人である。

ビルソンは、彼ならではの軽やかな音色と時折鋭く強調されるフォルテの対比がこの作品の流麗さに相性が良く、ガーディナーの中庸なテンポでのかっちしした指揮も大変心地よい。

 インマゼールはオケの伴奏が非常に重厚で、威風堂々たる戴冠式といった風情である。
 フォルテピアノのソロも大変力強く、皇帝の威厳にふさわしい感じがする。第三楽章では一転して、きびきびしたテンポで明るい歌を歌うのが面白い。

 レヴィンの演奏は、非常にきびきびしたすばやいテンポ、強弱のコントラストの鮮やかさ、アドリブをところどころで利かせるフォルテピアノといった感じで非常に絢爛豪華である。モーツァルトが所有していたという由緒あるフォルテピアノを使っているのも魅力的だ。

 デムスの演奏は、時代の古さ(60年代の録音だ)ゆえか、弦楽器のフレージングにモダン楽器の双方の影響が色濃く感じられる壮重なもので、非常に早い店舗によっているにもかかわらず一番重く聴こえるという一種独特な演奏になっている。
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