趣味の迷宮 ~LABYRINTHVS AD PARNASSVM~

作者Tiberius Felixの迷宮的な趣味に関する雑記帳。 主に音楽、映画、読書、語学、グルメなどの感想・論評を中心に、興味の赴くまま無秩序に迷宮的に書き綴っていくつもりです。

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ピーター・グリーナウェイの枕草子

 年末年始は読書と映画鑑賞で平和に過ごしたので、見た映画の話でも書きたいと思う。
 
 まずはこの作品、「ピーター・グリーナウェイの枕草子」から。

 ピーター・グリーナウェイという映画監督は、強烈な知的エログロ路線(しかもエロ<<<グロくらいでグロイ)で悪名高く、大変好き嫌いの分かれる作風の監督である。

 さて、この「枕草子」という作品だが、清少納言の枕草子にインスピレーションを得た作品で、「文字」というものの持つ呪術的とでもいうべき奇妙な心理的な影響力が、非常に力強く描かれている作品だと思う。

 清少納言と同じ名前をもつ主人公の清原諾子(きよはらなぎこ)は、書家の父に誕生日ごとに顔に筆で名前を書くという一種の儀式を授けられて育つ。
 成長した諾子は不幸な結婚生活の破綻的を経た後香港に移り住み、モデルとして成功する一方で、自らの肉体に文字をかかれること、そして相手の肉体に文字を書くことに溺れてゆく。
 
 文字へのフェティシスティックな執着ははじめは幼いリビドーとして、やがて明確なエロスとして、そして最後には強烈なタナトスとして描かれていく。

 きわめて一種独特な世界だが、ちょっとのぞいてみる価値はあると思う一本である。
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