趣味の迷宮 ~LABYRINTHVS AD PARNASSVM~

作者Tiberius Felixの迷宮的な趣味に関する雑記帳。 主に音楽、映画、読書、語学、グルメなどの感想・論評を中心に、興味の赴くまま無秩序に迷宮的に書き綴っていくつもりです。

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嗅覚の、魔術的なる……

 映画「パフューム」を見た。

 これが、大変強烈な映画であった。

 嗅覚、という感覚の持つある種呪術的な力を、フェティシズム的に描いた映画、といえるかもしれない。

 主人公はスラム街で生まれたみなしごで、異常に鋭い嗅覚を持ち、香水師として天才的な才能を発揮する一方、女体の体臭を香水にする目的で殺人を繰り広げ、やがて……という話なのだが、主人公を演じる俳優の狂気をたたえた演技が何ともリアルで、本物の狂気の持つ恐ろしさのようなものを-しかも、その魔物は自分にも潜んでいるかもしれないと思わせるほどリアルに-観客に感じさせるほど、強烈であった。

 ストーリーは少々戯画的に荒唐無稽・奇妙奇天烈な感がぬぐえないところもあるが、筋立てはちょっとオルフェウスの物語を土台にしているように感じられる。オルフェウスは聴覚に訴える物語であるが、それを嗅覚でやろうとするとこういう話になるのかもしれない。

 いずれにしても、原作がドイツ人だけあって、いつもながら小難しく作ってあり、さらにこの狂気の描き方がゲルマン的なグロさに満ちていて、本当に強烈な映画であった。

 
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コメント

嗅覚をテーマにした映画というのは珍しいですね。映画というメディアでは、直接嗅覚に訴えることが不可能だからでしょう。
しかしながら、伊丹十三が『タンポポ』(私が伊丹映画で好きなのは、この作品のみ)で、味覚への執心を映像化し得たように、嗅覚へのそれを映像化するのも可能なのでしょう。

ただ「パフューム」のエグさと心配だったのですが、映画友が「大丈夫ですよ~」と言っていたし、Tiberiusさんのレビューにも啓発され、やはり見ることにしようと思いました。

  • 2007/04/13(金) 00:17:40 |
  • URL |
  • なつ #3ItBdoaY
  • [ 編集]

 確かに、テーマが嗅覚、というのは珍しいですね。
 ご指摘のとおり、「嗅覚への執着の映像化」といういみでは、かなり成功した映画だと思います。

 映像的にはそんなにエグイものでもないので、ご安心してご鑑賞ください。

  • 2007/04/13(金) 23:25:58 |
  • URL |
  • Tiberius Felix #-
  • [ 編集]

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