趣味の迷宮 ~LABYRINTHVS AD PARNASSVM~

作者Tiberius Felixの迷宮的な趣味に関する雑記帳。 主に音楽、映画、読書、語学、グルメなどの感想・論評を中心に、興味の赴くまま無秩序に迷宮的に書き綴っていくつもりです。

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ジェラート・ヴォーチェ~マルコ・ビースリー

 音楽において音色の味わいを最も重視する私にとって、最も美しい音色を奏でるヴァイオリニストがエンリコ・ガッティなら、最も美しい声で歌う歌手が、マルコ・ビースリーに他ならない。

 マルコ・ビースリーはイギリス人とナポリ人の両親のもとに生まれ、イタリア土着の音楽と初期バロック音楽を専門とする傍ら、詩と歌の融合をテーマにするアッコルドーネというグループで様々な演奏活動を展開している。

 見た目は結構コワモテだが(笑)、その喉から紡ぎだされる声の繊細さ、まろやかさは極上で、こまやかな感情表現にすぐれ、歌詞のみならず声そのもので大いに語り、歌うことのできる稀有な歌手である。その味わいの滑らかさ、甘さ、奥行きの深さ、滋味は、まさに本場イタリアの極上のジェラートにもたとえられよう。

 このジェラート・ヴォーチェとの出会いは、ORFから出ている2002年レゾナンツェン音楽祭のライヴ録音CDであった。

 彼はその中で、フレスコバルディとモンテヴェルディのマドリガルを歌っていた。実はそれまで私は、こうしたモノディ様式のマドリガルは退屈で冗長、とばかり思っていたのだが、彼の喉にかかると、モノディ様式の目指した声による情感の表現とはいかなるものか、それが声そのものの表情によってありありと伝わってくるのである。

 これが、私がモノディ音楽に開眼した瞬間であり、それは同時にマルコ・ビースリーに開眼した瞬間であった。

 その後、マルコ・ビースリーの名前を見かけてはCDを買い集め、すっかりファンになっていた。

 いつかは生であの声を味わいたい。
 そう願いつつも来日の予定はなし。

 ところが、今度の旅行で、とうとう彼の声を聴く機会を得たのである。イタリア国境に程近いオーストリアの街、ザンクト・ファイト・アン・デア・グランで開かれる、トリゴナーレ音楽祭での彼らの公演のチケットを無事手に入れたのだ。

 しかも演目は彼らの十八番、17世紀のナポリ音楽。
 その上、エンリコ・ガッティまでゲスト参加するのである!!

 こんな豪華メンバー、日本ではちょっと考えられない。
 今からとても楽しみだ!!
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