趣味の迷宮 ~LABYRINTHVS AD PARNASSVM~

作者Tiberius Felixの迷宮的な趣味に関する雑記帳。 主に音楽、映画、読書、語学、グルメなどの感想・論評を中心に、興味の赴くまま無秩序に迷宮的に書き綴っていくつもりです。

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食はシチリアにあり~迷宮的旅行記第5章(10)

 街並みを歩きながら海沿いの散歩道を目指していく。
 大変な湿度で、気温も高く、適宜バールで水分を補給しながら街並みを突っ切り、海岸を目指す。

 あちこちの教会で結婚式が行われていた。
 そう、時は六月。ジューンブライドの季節なのだ。
 シチリアの六月は日本の六月とは打って変わって、抜けるような青空が広がる。なるほどこれなら結婚式日和というものだろう。

 街並みの雰囲気を味わいながら海に向かって歩いていると、市場にたどり着いた。これまたいろいろな食材があふれていて、非常に興味深かったのだが、どうにも売っている者の量と言ったら一家六人の夕食分と言った感じで、散歩の途中にちょこっと買い食い、という量では全くない。購入はあきらめて、市場の活気を楽しみながら、海を目指して歩いてゆく。

 すると、市場の続くエリアの海側の終わりのあたりに、如何にもおいしい魚料理を味わわせてくれそうなリストランテを発見した。じゃあ今夜の夕食はここで、と思っては行ってみると、今夜は予約でいっぱいとのこと。しかし、明日なら空いてるから今予約をしていけとすすめられる。ならば、とその場で予約を入れ、先へ進んだ。

 海沿いの散歩道はパレルモ市民のお気に入りの遊び場のようで、サッカーをしたり犬を散歩させたり、フリスビーをしていたりとのどかな夏の夕方を思い思いに楽しんでいる。しかし、日本ならばまず間違いなくどこかにいるであろうキャッチボールをしている人が見受けられないのは、やはり文化の違いを感じる。

 芝生の広がる広場を通り抜けて、岸壁沿いの道に入る。
 このあたりまで来ると、本を読みながら釣り糸を垂れる人がまばらに見受けられるほか、たまにジョギングをしている人とすれ違うくらいで、人影もまばらだ。

 海岸沿いに赤茶けた岩山のそびえたつ、いかにもシチリア、という風景を眺めながら岸壁沿いを歩いていくと、護岸ブロックにペンキスプレーで落書きが。こういうところは世界共通のようだ。書いてあることを読んでみても、日本とそれほど変わらない。

20070716202012.jpg



「レチア、お前が好きだ」
「ペッペ、愛してる」

日本もイタリアも、こういうところは変わらないんですなぁ(笑)。

 さすがに暑い中1時間半以上歩き続けたのでだいぶ疲労感を感じ、また汗だくだったので、いったんホテルに戻り、シャワーをあびて食事へ。

 ガイドブックを読んで店を探そうと試みるが、ピンと来る店は遠かったり予算オーヴァーだったりで、どうも今一つ。というわけで、とりあえずメインストリートに出て足で探してみることにした。

 なかなかアンテナが反応しない。日の長さが味方して町はまだまだ明るいが、さすがに20分も歩き続けていると少々不安になってくる。次の大きな広場まで行ってないようだったら、途中にあったあまりアンテナに訴えかけるものを感じられなかったあの店に入ろうか、と思っていたその矢先、アンテナは反応した。

 表通りから脇道に10mほど入ったところにあったそのトラットリアは、とてものんびりした空気が濃厚に漂っていて、いかにも南イタリア、という感じである。

 メニューから、まずはプリモにヴォンゴレ・ビアンコを注文。これまた塩野氏のエッセイでシチリアで食べるヴォンゴレがいかにおいしいかという話を読んでいたので、迷わず決定である。
 飲み物は地元のテーブルワインの白を500ccと炭酸入りミネラルウォーター。

 まずはワインが来る。
 冷えた白ワインの冷たさが、蒸し暑いシチリアの夏の夜に心地よい。非常に軽やかでさわやかな味わいで、きっとヴォンゴレやカジキマグロにぴったり合うことだろう。

 ヴォンゴレ登場。

 予想どおり大量である。
 しかし、ヴォンゴレの一つ一つのサイズが日本のそれとは比べ物にならないほど大きい。貝殻の中からはちきれんばかりに使ったぷりぷりのヴォンゴレは、親指半分くらいのビッグサイズだ。
 オリーヴオイルの香りも豊かで、ぷりぷりのアサリの甘みとアル・デンテの太めのスパゲッティの食感が絡み合ってとてもうまい。白ワインも進む。シチリアのヴォンゴレは、やはり最高であった。

 セコンドはカジキマグロの白ワイン蒸しを注文していた。
 広げた手のひらほどもある大きなもので、引き締まった肉の味わいと、にんにくの香り、レモンの香り、白ワインの香り、それら素材の味がシンプルに広がり、それほどの大量の身を食べても決して飽きるということがない。やはり海沿いの町の魚は最高だ。

 デザートは、シチリア名物、カッサータ。リコッタチーズとドライフルーツ各種、そしてリキュールたっぷりで作る甘い甘いレアチーズケーキである。この強烈な甘さはイタリアでなければ味わえないだろう。しかし、その甘さの奥に隠されたリキュールの香り、ドライフルーツの味わい、リコッタチーズのコクがなんとも豊かで、おいしいケーキだった。

 エスプレッソをドッピオで、ブラックのまま流し込み、カッサータの甘みを中和。あの強烈な甘みと、エスプレッソのこれまた強烈な苦みが後味で調和して、非常に良い感じである。すっかり満腹しきって私は店を後にした。
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イタリアシチリアのワインは近年注目集めています。その中でもこのワインは大変お買い得!この価格では考えられない程ボディーに厚みがあります。是非試してみて下さい。 タイプ 白   ボディー 中庸 産地  イタリア シチリア州  ぶどう品種 シャルドネ麦ちゃん

  • 2007/07/22(日) 15:48:13 |
  • シチリアをあげる

某da◯cy◯に掲載されていたので買いました。辛口でとってもおいしい白ワインでした。・「モーツァルトに癒され、R.シュトラウスで『イタリア』の陽光トキメキ ...・食はシチリアにあり~迷宮的旅行記第5章(10)・イタリア シチリア島岩塩 ポテチ・ イタリア ミラノでシ

  • 2007/07/22(日) 16:08:51 |
  • イタリアの1日

Informationフルーティな味わいが最高に飲みやすい ラ・セグレタ・ビアンコ ■ガンベロロッソ2007でアスタリスクマーク付き2ビッキエリ アルマナッコ・デル・べーレ・ベーネでオスカー受賞! コメント:プラネタのベースとなるこのワインも素晴らしいものばかり。このセグレ

  • 2007/07/22(日) 20:04:19 |
  • シチリアをあげる

白がたくさんあります

某da◯cy◯に掲載されていたので買いました。辛口でとってもおいしい白ワインでした。・シチリアの白はトロピカル・【新規登録:白】シチリア州 マウリージ・【新規登録:白】シチリア州 プラネタ アラストロ・【新規登録:白】シチリア州 トーラ カタラット ネロ・ダ

  • 2007/08/01(水) 21:36:15 |
  • シチリアをあげる

白のレビュー

ほんとに、香りのよいワインです。安すぎかな?きりっと軽やかなワインなので、ランチのシーフードパスタなどに合わせるとぴったりかと思います。個人的に大ブレイク中のインソリア種のワイン。安っぽいラベルの色とデザインが難点。・宮崎人気に続け!各地アンテナショップ

  • 2007/08/11(土) 16:07:10 |
  • シチリアをあげる

白のレス

00、01と飲んで美味しかったので04も楽しみ。カプライが作るボルドータイプ。かなり期待しています!・宮崎人気に続け!各地アンテナショップの人気を探る・お料理教室~初級イタリアン編 その2~・ワイン調査!!・イタリアワイン試飲会 人気ランキング結果発表!!

  • 2007/08/11(土) 21:53:57 |
  • シチリアをあげる

ヴァッレ デッラカーテ インソリア [200

インソリア種で作るワインの中でも、特に酸味のバランスが良いと思います。オススメ。シチリアの固有品種インソリア種から造られる活き活きとした酸味が魅力です。有名ワインガイド各誌で取り上げ、高得点を得ています。・【追加入荷:白】シチリア州 プラネタ コメータ・白

  • 2007/09/05(水) 01:24:32 |
  • シチリアの感想
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