趣味の迷宮 ~LABYRINTHVS AD PARNASSVM~

作者Tiberius Felixの迷宮的な趣味に関する雑記帳。 主に音楽、映画、読書、語学、グルメなどの感想・論評を中心に、興味の赴くまま無秩序に迷宮的に書き綴っていくつもりです。

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スウェーデンのアマデウス~クラウス

 スウェーデンのアマデウスと呼ばれた夭折の天才作曲家がいる。

 彼の名は、ヨーゼフ・マルティン・クラウス。
 モーツァルトと同じ1756年に生まれ、モーツァルトより一年だけ長く生きて1972年に没した。

 この人の作風は、非常にシリアスな表現力にあふれていて、非常に魅力的である。モーツァルトの短調作品に匹敵する素晴らしい短調作品の数々を世に残した作曲家だ。

 そんな彼の代表作は、コンチェルト・ケルンのカプリッチョレーベルでの一連の録音で聴くことができる交響曲であることは間違いない。もちろん交響曲の素晴らしさは、いくらでも語りうるものではあるのだが、今日の話題は弦楽四重奏である。

 ただでさえ渋くてとっつきにくいこのジャンル、しかもマイナー作曲家と言えばなおさら。しかし、コンチェルト・ケルンでクラウス演奏の実績を積んできたメンバーによるオリジナル楽器の弦楽四重奏団、その名もヨーゼフ・マルティン・クラウス・カルテットによる録音は、そのとっつきにくさを乗り越えて余りある素晴らしいものだった。

 6つの弦楽四重奏から成るOP1の全曲と、作品番号のない作品4曲からなる二枚のシリーズなのだが、どの曲を聴いてもうならされる魅力がある。

 その中でも白眉は、第一巻におさめられたト短調の作品だ。

 冒頭の対位法を駆使した壮重な第一楽章がまず素晴らしく、はかなげに切々と歌う第二楽章がまた素晴らしく、再び悲壮な雰囲気に戻る第三楽章がこれまた素晴らしい。

 正直言って、弦楽四重奏でここまで素晴らしいと思った作品は、モーツァルトの14番くらいしか思いつかない。下手をすれば、僅差でそれを超えるかもしれない。

 そのくらい素晴らしい作品であった。

 Cavalli Recordsから出ているので(規格番号CCD224,225)、古典派を愛する人ならば―否、クラシック音楽を愛する人ならば、是非とも一兆すべきと私は思う。
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