秋の夜長と言えば、芸術の秋、音楽の秋。
音楽鑑賞にはうってつけの季節であろう。
秋の夜長に聴きたくなる音楽、というと、どうしても短調の墓投げ、悲しげなメロディが恋しくなる。それも、高音域よりも中低音域を中心とした音楽が心地よく感じられる。
今夜はフォーレのチェロ作品集を聴いた。
正直、あまり集中して聴いたことのない作曲家だったのだが、改めてじっくり聴いてみると、フランスらしい洗練された曲調に、ブラームス風の古典的均整とメランコリアが良い感じに混ざり合い、大変心地よく味わうことができた。
チェロという楽器は本当によく歌う楽器で、19世紀末のエラールの響きとガット弦のチェロが絶妙の掛け合いと溶け合いを繰り広げてくれる。
じっくりと赤ワインでもすすりながら聴いていると、本当に気持ちが良い。
洗練、という言葉をかみしめるように味わえるなかなかの佳品であった。
