趣味の迷宮 ~LABYRINTHVS AD PARNASSVM~

作者Tiberius Felixの迷宮的な趣味に関する雑記帳。 主に音楽、映画、読書、語学、グルメなどの感想・論評を中心に、興味の赴くまま無秩序に迷宮的に書き綴っていくつもりです。

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

Tiberius Felixのアナバシス

 ギリシア古典の代表格の一つにクセノフォンのアナバシスと言う作品がある。

 これは、ギリシア語の文法を習い終えた子供が最初に読む原典作品の一つらしく、ヨーロッパの中等教育を受けた人ならば知らぬ者はいない作品らしい。

 ソクラテスのもとで学んだクセノフォンが、ペルシア帝国の帝位争いから起こった内戦に傭兵部隊として参加するのだが、雇い主の皇子があっけなくうちとられてしまい、大慌てでペルシアの奥地から小アジアの険しい山を越えてギリシアへ逃げ帰るという話である。

 当時のペルシアは地中海の制海権を失っており、地中海にたどり着きさえすればもうギリシア人のクセノフォンには安全地帯である。それゆえ、彼らはひたすら海を目指して逃避行を続ける。

 映画「300」をイメージすれば分かるように、裸同然の装備の彼らが、4,000m級の小アジアの冬の雪山を超えて海を目指す。もちろん凍死者続出である。
 そんな地獄の行軍を経て、ようやく最後の峠を越え、目の前に地中海が広がった時、喜びにあふれて彼らは叫ぶ。

 「海だ!海だ!(Θαλαττα!Θαλαττα!)」

 この、「Θαλαττα!Θαλαττα!」というのは作品中最高の名場面とされていて、古典文学の名場面抜粋のようなものには必ず取り上げられているのだという。

 ……さて、年内最後のごみ収集日たる今日に間に合わせるため、結局朝の四時まで掃除を続け、ようやく掃除のできた部分から出たすべてのごみをゴミ捨て場に出してきて、部屋の扉を開けた時、私は思わず叫んだ。

 「床だ!床だ!」

 ……おあとがよろしいようで。
スポンサーサイト

コメント

コメントの投稿

管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

トラックバックURLはこちら
http://tiberiifelicis.blog10.fc2.com/tb.php/396-7169184e

-

管理人の承認後に表示されます

  • 2013/10/24(木) 11:18:21 |
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。