趣味の迷宮 ~LABYRINTHVS AD PARNASSVM~

作者Tiberius Felixの迷宮的な趣味に関する雑記帳。 主に音楽、映画、読書、語学、グルメなどの感想・論評を中心に、興味の赴くまま無秩序に迷宮的に書き綴っていくつもりです。

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ガッティのボッケリーニ

 エンリコ・ガッティ演奏による、ボッケリーニのヴァイオリンソナタを聴いた。
 
 かつてタクトゥスから出ていた録音だが、同じくガッティの参加するピアノ三重奏とともにブリリアントから廉価で再発売されたものである。

 当時のヴァイオリンソナタは「ヴァイオリン伴奏つきピアノソナタ」と言う位置づけで、あくまでもピアノが主、ヴァイオリンが従、と言う作られ方をしていたようである。

 しかし、この作品ではヴァイオリンもたっぷりと活躍し、ガッティならではの繊細な歌をたっぷりと味わうことができる。

 ガッティのヴァイオリンを味わう、と言う意味であれば、イタリアバロック物のほうがよりよく味わえるかもしれないが、ボッケリーニの作品を味わう、と言う意味であれば、幸福感と愉悦に満ちたボッケリーニならではの極上の歌をこの上なく味わい深く描き出してくれる、最高の録音である。

 ガッティの音色にはえもいわれぬ幸福感が満ちていて、ボッケリーニのメロディにもこれまたえもいわれぬ幸福感が満ちている。この幸福感の相乗効果で、それはそれは心地よい音楽が広がっていくのである。

 本来は主役のフォルテピアノも、ガッティのヴァイオリンの相手となるのにふさわしい、立派なものである。ちょっとタンジェントピアノに近い、ジャラジャラした感じの音色に、絶妙の強弱コントロール、絶妙の速度のコントロールが利いていて、非常に耳に心地よかった。

 音「楽」と言う言葉の文字通りの意味に、ふと思いの至る作品であった。
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