趣味の迷宮 ~LABYRINTHVS AD PARNASSVM~

作者Tiberius Felixの迷宮的な趣味に関する雑記帳。 主に音楽、映画、読書、語学、グルメなどの感想・論評を中心に、興味の赴くまま無秩序に迷宮的に書き綴っていくつもりです。

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モーツァルト堪能

 オーケストラ・リベラ・クラシカのコンサートへ行ってきた。

 ……横浜から、はるばる千葉県の佐倉まで、片道90分で(苦笑)。

 木曜日の東京公演は仕事の関係で到底行くことは不可能であるため、土曜日にやっている佐倉まではるばる出かけて行った次第である。うむむ、早く平日夜でも間違いなくコンサートに行けるような身分になりたいものだ。

 佐倉は遠かった。古代エジプト4000年間に君臨した全ファラオを列挙した「ファラオ歴代誌」と言う本を持って行ったところ、2500年分くらい読んでしまった。長い時間だ(笑)。

 さて、佐倉に着くと(正確には一駅手前の京成臼井駅であるが)、徒歩5分ほどの音楽ホールに歩いていく。行ったことのない街を歩くというのは、わずか五分であってもちょっと楽しいものだ。

 会場に着き、チケットを受け取って入場する。佐倉市民音楽ホールは、コンパクトな設計で、オーケストラ・リベラ・クラシカのような小編成の古楽オーケストラを鑑賞するためには非常に良いホールと言えるだろう。

 最初の演目は、ハイドンの交響曲第五番。初めて聴いた曲だが、緩・急・緩・急の古い教会形式の作品で、なかなか聞きごたえのある曲であった。やはり、この団体はハイドンをレパートリーの中心に据えているだけあって、ハイドンの演奏には長けている。

 次の演目は、クラリネット協奏曲。
 18世紀オーケストラで長年ブリュッヘンのもとで仕事をしてきただけあって、強弱の絶妙なコントロールで豊かな表情を描き出すのはさすがである。その一方で、「間」の取り方やテンポのコントロールに、この人独特のセンスを感じる。
 バセットクラリネットを吹くのは、ロレンツォ・コッポラ。数年前の「大発見」―詳細なデータがなく、通常のクラリネットを縦に伸ばしたものがつかわれていたのだが、当時のイラストが発見され、先っぽの部分がL字型に直角に曲がっていることが明らかになった―の結果デザインのがらりと変わった楽器を演奏している。ときどき不安定さをのぞかせる場面もあったものの、モーツァルトのメロディを心地よく歌い上げてくれた。

 休憩をはさんで、ジュピター。
 ブリュッヘンの演奏とは対照的な、スピード感のあふれるスタートであったが、それと同時にブリュッヘンの演奏に匹敵する重厚感を持って音楽が始まる。
 実にすばらしい。一音一音が滋味豊かに体にしみこんでくる。
 生演奏でのジュピターは、これで4回目だが、これは今まで聞いた生演奏の中で最も豊かさを感じる演奏であった。特筆すべきはフィナーレで、快速のテンポを保ちながら複雑に錯綜する対位法の綾をくっきりと明瞭に描き分けるさまは、息をのむようであった。

 はるばる往復三時間かけて出かけただけの甲斐のあるコンサートであった。
 オーディオ機器の故障で(幸いスピーカーではなくアンプに原因があることが分かり、修理費用が覚悟していた額の十分の一で済んだのが救いだが)もう一か月もヘッドホンでしか音楽を味わえない状況が続き、欲求不満がたまりにたまっていたので、本当に久しぶりに全身で音楽を楽しむことができた。

 No music no life!!
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