趣味の迷宮 ~LABYRINTHVS AD PARNASSVM~

作者Tiberius Felixの迷宮的な趣味に関する雑記帳。 主に音楽、映画、読書、語学、グルメなどの感想・論評を中心に、興味の赴くまま無秩序に迷宮的に書き綴っていくつもりです。

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タキトゥス「年代記」読了

 大学四年のときのラテン語の授業の題材が、タキトゥスの「年代記」の第四巻であった。

 塩野七生の著作を通じてラテン語の世界に引き込まれてきた私にとっては、願ってもない題材である。

 ……が、いかんせん、文章が難しい。古典ギリシア語による作品で「一番難しい」とされているのがトゥーキューディデースの「戦史」と言われているが、どうやらこの作品の伝統を継いで、歴史叙述という文学ジャンルは押し並べて文章が難しいのが特徴になっているらしい。

 生徒はもちろん、先生まで難しい、難しいとうんうん唸りながら読み進めていったものだが、ああいう難しい文章と取っ組み合うというのも、今から思えば大学生ならではの特権だったのかもしれない。

 結局のところ、このあまりにも難しい文章はラテン語と辞書だけで読み進めることは不可能で、古典ラテン文学の日本語訳の第一人者、国原吉之助氏による岩波文庫の和約を適宜参照しながら読んでいたのだが、当時、この本は版元品切れで、図書館の蔵書を第四巻の分だけコピーして読んでいたのであった。

 これが、大々的に重版されて、復活再発売となったのは、2年くらい前であった。
 当然、当時読み切れなかった思い出の作品(笑)として、即購入した。

 ……が、日本語になってもなかなか難しく(苦笑)、すいすいとは読み進まないものである。
 結局、休み休み少しずつ読んで、全部読みとおすのになんだかんだと二年もかかってしまった。

 しかし、やはり非常に歯ごたえのある文章で、こうした文章には二年ぐらいかけてじっくりと噛砕きながら読むのがよいのかもしれない。

 いずれにしても、歴史好きやラテン語好きならば読んで損のない本であることは間違いないであろう。
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