趣味の迷宮 ~LABYRINTHVS AD PARNASSVM~

作者Tiberius Felixの迷宮的な趣味に関する雑記帳。 主に音楽、映画、読書、語学、グルメなどの感想・論評を中心に、興味の赴くまま無秩序に迷宮的に書き綴っていくつもりです。

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

鳩を味わう

 今年もジビエが出回る季節がやってきた。

 今回、あるイヴェントに参加し、ジビエのハト料理を味わってきた。

 鳩はまだ食べたことがなかったので、楽しみにしていたのだが、期待通りの素晴らしい味わいであった。

 コースはまず、食前酒に豪州のスパークリングワインで乾杯したあと、フォワ・グラのオードヴルから始まった。
 フォワ・グラの間に、キャラメル色に柔らかく炒めた玉ねぎのソテーが挟まれていて、オレンジソースでいただく。フォワ・グラのとろける食感と甘味に、たまねぎのこれまた別種のやわらかい食感と甘味が調和して、非常に美味。
 付け合わせに、チーズをたっぷりねり込んだと思しき風味豊かなブリオッシュが添えられ、これが又トリュフと玉ねぎの味わいと見事に調和していた。
 
 次いで、大根のスープが供された。
 これは、みぞれ鍋に似た大根おろしをベースにしたスープで、非常にあっさり、さっぱりとした味わいで、濃厚なオードヴルの味わいをすっきりと洗い流して口を軽やかにしてくれるとともに、大変食欲を促進してくれた。

 そしていよいよ、メインディッシュのハトである。
 一羽丸ごとローストし、血と臓物をバターで練り上げてのばした濃厚なソースでいただく。
 まず、厨房から皿に乗って出てくる段階から、実に香ばしく濃厚な、如何にもジビエらしい力強い香りが鼻腔をくすぐる。目の前に出てくると、それはもう野性味あふれる香りである。香りのついよい肉をこよなく愛する私にはたまらない(笑)

 肉を切り、口にはこぶ。しっかりした歯ごたえに、臓物と血のコクがガツンと加わる。生命力そのものを食べるかのような、非常に強い味わいである。やはり野生動物の生命力は素晴らしい。

 これに合わせるのは、ブルゴーニュの軽やかな赤。
 すさまじいまでのジビエの重さを、軽やかな酸味と風味が和らげ、口の中で相互に余韻を膨らませてくれる。素晴らしい相性だ。

 デザートには、少々気が早いガレット・デュ・ロワが、貴腐ワインとともに供される。
 ガレット・デュ・ロワの濃厚なバターの香りを楽しんだのち、貴腐ワインの官能的な味わいに陶然となり、最後にエスプレッソで締め。

 今回も3時間以上をかけてゆったりと味わったのだが、やはりこういうおいしいものはたっぷりと時間をかけて味わいたいものである。

081129_2021~01
スポンサーサイト

コメント

画像見ると、なまなましい色合いですが、ほんとに美味なんでしょうね。
貧血持ちの私としては、いつか「血と臓物」をたっぷりと頂いてみたいものです。

私がシエナでステイしていた家のシニョーラはおそろしいほど料理を作らない人でしたが、さすがにクリスマスにはハトのローストを作って、私もご相伴にあずかりました。
塩とローズマリーで味付けしただけのシンプルなものでしたが、確かにチキンよりは味そのの香りが強かったですね。
そういや、クリスマスの時期、シエナの広場で鳩を捕まえて袋に入れているおじさんがいましたが、あの鳩もおそらくテーブルに上がったのでしょう。

  • 2008/11/30(日) 23:35:27 |
  • URL |
  • なつ #3ItBdoaY
  • [ 編集]

イタリアではクリスマスのメニューは鳩なんですね。
塩とローズマリーというのもシンプルな味付けでおいしそうです。通販で冷凍物のハト肉を買って試してみようかなと思います。

広場の鳩を捕まえて食べてしまう、というのもなんだかイタリアらしいですね(笑)
でも、散弾で撃ち落とした鳥よりも、体を傷つけずに網や罠で生け捕りにした鳥のほうが、肉の質がよく高値で取引されるのだとか。

  • 2008/11/30(日) 23:45:10 |
  • URL |
  • Tiberius Felix #-
  • [ 編集]

鉄分の多い鳩の肉は赤く、味も濃くて美味しいですね。クセが強いからと敬遠されるのか、なかなか食べる機会がありません。

  • 2008/12/01(月) 21:20:47 |
  • URL |
  • gramophon #mQop/nM.
  • [ 編集]

確かに、鳩に限らずジビエはなかなか食べる機会がありませんね。

あの、まるで臓物のようなパワフルな味わいは鉄分にあるのですね。そう考えてみると、どうやら体質的に鉄分の吸収が悪いらしい私には、不足ぢがちな鉄分の濃い味が心地よく感じられるのかもしれません。人体は不思議というか、正直ですね。

  • 2008/12/03(水) 00:56:53 |
  • URL |
  • Tiberius Felix #-
  • [ 編集]

コメントの投稿

管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

トラックバックURLはこちら
http://tiberiifelicis.blog10.fc2.com/tb.php/510-1772cca8
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。