趣味の迷宮 ~LABYRINTHVS AD PARNASSVM~

作者Tiberius Felixの迷宮的な趣味に関する雑記帳。 主に音楽、映画、読書、語学、グルメなどの感想・論評を中心に、興味の赴くまま無秩序に迷宮的に書き綴っていくつもりです。

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

ウィスキーマガジンライヴ

東京ビッグサイトで開かれていた、ウィスキーマガジンライヴに行ってきた。

 こちらは、飲食ビジネスパーソンのみならず、一般のウィスキー愛好家にも門戸を開いた日本最大のウィスキーの見本市で、さまざまなウィスキーの試飲を楽しめるという、ウィスキー好きにはたまらないイヴェントである。

 というわけで、今日は昼間からウィスキーを飲んだくれてまいりました(笑)。

 無料の試飲を回るのもよいのだが、ビジネス目的なしに純粋にアマチュア愛好家として参加している私のお目当ては、マッカラン1976年、ボウモア20年、タリスカー25年、グレンモーレンジ25年といった、通常お店で飲んだら大変なことになる年代物の銘酒の有料試飲である。

 15枚つづり3,000円の試飲チケットを買って、順にお目当てを飲んでいく。

 最初に、このイヴェントを紹介してくださった行きつけの横浜トリスバーのマスターにお会いできたので軽くご挨拶して、「これうまいですよ」とのお勧めに一口頂いたボウモア20年。ボウモアというと磯の香りとピートの香りが印象的だが、さすが20年の熟成を経ただけあって、香りの融合が進み、まろやかな甘みが出てきていて、大変に華やかな味わいになっていた。

 続いて、タリスカーの25年を試飲。普段飲んでいる10年物のタリスカーは、口に含んだ瞬間、破裂するようなパワフルなアタックにピートの香りが突き抜ける荒々しい、勢いのある味わいが特徴だが、こちらの25年物は、やはり年をとって少し丸くなった模様。一口含むと、長期熟成らしくまろやかな味わいである……と思いきや、のどを通りぬけるときから年輪を経てより深みのあるピート香に円熟した、タリスカー本来のパワフルな香りが、余韻としてズーンと押し寄せてくるのである。この時間差はなかなかに鮮烈な印象であった。年をとったくらいでは本質は変わらない、ということか。

 次いで、現在日経新聞に連載中の小説「甘苦上海」に登場して興味を持っていた、グレン・モーレッジの25年物を試飲。小説では、上海で成功した女社長のいつもの飲み物となっている模様だが、なるほど飲んでみると華やかでまろやか、そして女性的な繊細さを強く感じる味わいで、いかにも上海でエステチェーンを展開して成功した女社長の一人酒にふさわしい酒のようにも思われる。いずれにしても、ボトル一本約48千円という値札を見る限り、我々庶民の口に気安く入ってくる酒ではなさそうだが……。ともあれ、こんな銘酒を600円相当のヴァウチャーで試飲できてしまうというのは、素晴らしいイヴェントだ。

 お次は、本日最大の狙いもの、マッカラン1976年。
 あの華やかでまろやかなマッカランが、33年を経てどんなにかまろやかになっていることだろう、と期待して口にしてみると、最初に感じたのはむしろずっしりとした苦味と深みのある香りであった。おや、と意外に思っていると、やがてその苦味の中からマッカランらしい華やかな余韻が立ち上ってくる。それはちょうど、力強くどっしりと重心を落とした横綱が、すり足とともにせりあがりながらずんずんと迫ってくる土俵入りのよう。まさに横綱相撲と言えるような、スコッチの保守本流とはこういうものかと思わせられる味わいであった。

 最後にアードベッグの、飲んだことのない一番高いやつ(苦笑)を試飲。アードベッグらしいピート香の力強さが、バランスのとれた味わいとさらにいっそう溶け合いが進んでいて、これまた大変な美味であった。

 試飲はすべてストレート15mlでの提供なので、トータルすればシングルを2杯と一口といった量となろう。昼酒をそんなに飲んだらもう前財務大臣のようになってしまいそうだが、水を大量に飲みながら3時間ほど時間をかけて、適宜つまみを食べながら試飲したせいか、思ったほど酔わなかった。やはりウィスキーのような蒸留酒は抜けるのも早いようだ。

 また来年もぜひ行きたいイヴェントである。
スポンサーサイト

コメント

クセの強いウヰスキーは長く寝かしたもの程、まろやかで胃の中から上がる芳香や余韻が長くていいですね。

  • 2009/02/27(金) 16:47:05 |
  • URL |
  • gramophon #mQop/nM.
  • [ 編集]

>gramophonさん

 そうですね、まさにおっしゃる通りで、余韻がフェイドアウトするというよりも徐々に膨らんでいく感覚は長期熟成のウィスキーならではの味わいだと思います。

  • 2009/03/01(日) 10:43:54 |
  • URL |
  • Tiberius Felix #-
  • [ 編集]

コメントの投稿

管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

トラックバックURLはこちら
http://tiberiifelicis.blog10.fc2.com/tb.php/539-a3380fb6
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。