趣味の迷宮 ~LABYRINTHVS AD PARNASSVM~

作者Tiberius Felixの迷宮的な趣味に関する雑記帳。 主に音楽、映画、読書、語学、グルメなどの感想・論評を中心に、興味の赴くまま無秩序に迷宮的に書き綴っていくつもりです。

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最初の晩餐~迷宮的旅行記第8章(3)

 アテネ市内の遺跡巡りを堪能した後、今度はアテネの夕食を堪能しにプラカ地区へと向かう。

 お目当ては、新鮮な魚を上手に食べさせる店として人気があるという、タヴェルナ・ダミゴスという店である。

 席に通され、メニューを開くと、実にうまそうなものがたくさんある。
 まずは定番を食べてみたかったので、前菜にタラモサラダを注文。
 
 日本でもおなじみのタラモサラダだが、ギリシアではたらことは限らず、魚卵とマッシュポテトをあえたディップを広くタラモサラダと呼ぶらしい。出てきたのは、赤いたらこと白いマッシュポテトが混ざってピンク色になったおなじみのものではなく、何の魚かはわからないが無色の卵を使ったようで、色はマッシュポテトが若干くすんだようなおとなしい色であった。

 まずは一口、何もつけずに食べてみる。

 非常に魚の卵らしい、濃厚な風味が広がってゆく。
 イクラの中身だけを吸いだしているような、非常に濃厚な味わいだ。
 そのまま食べると味が濃すぎてくどく、次の一口もという感じにはならないのだが、これをひとたびパンに塗って食べると非常にうまい。少々きつめの塩味がパンと溶け合ってちょうど良くなり、バランスの良い味わいになる。炭水化物に炭水化物を塗るという、普段の生活では考えられない暴挙だが、止まらない止まらない(笑)。これがまた、ギリシアの甘味の勝った白ワインとよく合うのだ。

 こうしてゆったりタラモサラダを味わったのちには、おまちかね、魚のグリルである。

 尾頭付きの石鯛をかまどで塩焼きにして、レモン汁とオリーヴオイルの味付けで味わう。

 ナイフとフォークで尾頭付きの焼き魚を食べるというのは一仕事だが、しかし新鮮な魚に絶妙の加減で火を通してあるだけに身離れが非常に良く、あたかも箸を使って食べたかのように縁側の肉、あばらの間の肉、そしてほほの肉に脳味噌まで、ナイフとフォークで食べてのけて見せた。否、うまさに没頭して、気づいたらそこまで食べていたという具合である(笑)。まあ日本でも食べられるには違いないが、やはり港の近くの街は魚料理が充実している。

 デザートに蜂蜜をたっぷりかけたナッツとレーズンのパイを味わい、コーヒーを注文した。
 何の気なしに飲んで見ると、口の中にジャリっとする感覚が広がる。何でもこれはグリークコーヒーと言うのだそうだが、豆を濾さずにそのまま煮出し、上澄みを飲むものだったのである。

 しかし、これが非常に濃厚な味わいで、なかなかうまい。特に、はちみつたっぷりの甘いケーキを食べたあとには、最高の味わいであった。

 食後にふるまわれた甘いデザートワインを楽しんだのち、会計を済ませて店を後にし、その宵の中で心地よく眠りについた。翌朝は早い。(続く)
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