趣味の迷宮 ~LABYRINTHVS AD PARNASSVM~

作者Tiberius Felixの迷宮的な趣味に関する雑記帳。 主に音楽、映画、読書、語学、グルメなどの感想・論評を中心に、興味の赴くまま無秩序に迷宮的に書き綴っていくつもりです。

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1Q84~対位法小説

 話題のベストセラー、1Q84を読了した。

 謎めいた設定と二人の主人公それぞれの物語がパラレルに物語られる、少々難解な構成をとっていることで話題の作品である。

 読了して強く感じたのは、この小説は対位法によって構築された、言ってみれば平均律クラヴィーア曲集のような音楽的な作品であるということである。

 そもそもの章建てからして、二人の主人公のエピソードが一章ずつ交代で描かれ、それが各12章ずつ24章からなる第一巻と第二巻、というところからして、長調と短調で12調ずつ24曲からなる第一環と第二巻、という平均律クラヴィーア曲集そのものではないか。

 さらに、内容面でも、言ってみれば二人の主人公それぞれの物語が二声のフーガのように、同時進行で複雑にからみながら、しかし決して混合することなく並列に展開していく構造が対位法的である。

 ぐいぐいと読ませるストーリー展開の巧みさに加え、こうした構造の妙もあり、なるほどベストセラーにふさわしい一大傑作であると実感した。

 ……とはいえ、上下巻合計で1,000ページ超、というのはいささか長すぎる感がないでもないが(苦笑)
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