趣味の迷宮 ~LABYRINTHVS AD PARNASSVM~

作者Tiberius Felixの迷宮的な趣味に関する雑記帳。 主に音楽、映画、読書、語学、グルメなどの感想・論評を中心に、興味の赴くまま無秩序に迷宮的に書き綴っていくつもりです。

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文明開化の牛鍋

 文明開化の味、と言えば、牛鍋である。

 開港当初、横浜で生まれた味噌仕立ての牛鍋を、そのままのレシピで出し続けているという、太田なわのれんに行く機会を得た。

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 和牛を角切りにして、色は濃いが切れの良い、意外にあっさりとした軽やかな味噌で煮て味わう。

 さすがに明治時代に使っていたものではないが、伝統を感じさせる古い卓上七輪に炭火をおこし、仲居さんの料理でいただく。

 とき卵につけて、ひときれを口に頬張ると、まず味噌のうまみが舌先に広がり、一口噛むと、かたまりの肉からじゅうじゅうと肉汁があふれ出て、味噌の味わいと溶け合い、実に滋味豊かな味わいが広がる。

 この、味噌の風味を生かした味わいは、牛肉を食べ慣れなかった文明開化当初の人々の口にも合ったことだろう。

 こうした、当時そのままの料理を味わうことほど、歴史を実体験することはない。何だか抜刀隊の歌とかオッペケペ節当たりのメロディが聞こえてきそうな気がするほどだ。

 なかなかに楽しい食体験であった。
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