趣味の迷宮 ~LABYRINTHVS AD PARNASSVM~

作者Tiberius Felixの迷宮的な趣味に関する雑記帳。 主に音楽、映画、読書、語学、グルメなどの感想・論評を中心に、興味の赴くまま無秩序に迷宮的に書き綴っていくつもりです。

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

チェロの滋味、或いはボッケリーニのユートピア

 引き続きダブルポイント買い込みアイテムからの一枚である。

 ボッケリーニと言うイタリアはルッカ生まれの18世紀後半の作曲家を知っている人はそう多くないだろう。だが、ボッケリーニほど滋味あふれる音楽世界を描き出す作曲家も、そう多くないだろう。この人はチェロの名人としてヨーロッパ中に名声をとどろかせた経歴の持ち主で、それゆえチェロの活躍する作品をたくさん書き残している。作曲家と言う人たちは弾いて上手い楽器のための曲を書いたときが一番光るものなのだが、やはりこの人の場合も、チェロのための音楽が一番輝いている。

 この人のチェロソナタとチェロ協奏曲の新録音が、最近良い仕事をたくさん世に出しているアルファと言うレーベルから出たので、これを早速例のダブルポイントで買ってきた。ボッケリーニのチェロ作品は、まるでヴァイオリンのような高音域を多用し、あたかもテノール歌手の歌声を聞くような心地よい作風で、メロディもこれぞイタリアの歌、と言う感じで流麗極まりない。チェロを最も美しく響かせる作品はこの人の作品を置いて他にない。よく、チェロ音楽について、バッハの無伴奏が旧約聖書でベートーヴェンのソナタが新約聖書、などと言われるが、、それならばボッケリーニはさしずめキリスト本人が直接語る福音であろう。
 
 演奏もボッケリーニの滋味を十二分に表現した大変結構なもので、ボッケリーニの音楽的エッセンスを表現するためにさまざまな工夫を凝らして特別に新しく作ったと言う楽器の音色も最高である。もちろん弦はガット弦だ。

 この素敵な作曲家がもっとメジャーになって欲しいものである。
スポンサーサイト

コメント

コメントの投稿

管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

トラックバックURLはこちら
http://tiberiifelicis.blog10.fc2.com/tb.php/68-bad89e45
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。